人生はうつくしく、いとおしい
89歳のピアノ教師のドキュメンタリー映画
「シーモアさんと、大人のための人生入門」
これは素晴らしい映画でした。
大きな映画館では上映されませんが
こんな映画こそ、たくさんの方に観ていただきたい。
あ、でもやっぱりちっちゃな映画館でいいのかな。
一斉ロードショー!よりも
上映期間も短く小さな規模の映画館の方が、深い感動がクチコミで伝わり広がることになるのでしょうから。
私は神戸の元町映画館、商店街にあるレトロなちっちゃな映画館で観ました。
古いんだけど丁寧に手入れが行き届いて、上映開始はブ〜というブザーとともに暗くなり、集っている人みんなで観るぞ〜っという空気感が流れ、何か懐かしい気持ちになりました。
この主人公のシーモア バーンスタインさん
口から出る言葉
奏でるピアノの音
あたたかく包み込んでくれるようなまなざし
すべてから
人生の奥深さ、大きく深い愛が伝わってきます。
シーモアさんの奏でるピアノを聴いて
愛に溢れた言葉を聴いて
平和で幸せな気持ちに満たされました。
おすすめの作品です。
シーモアさんの言葉を少し拝借
私は生まれつき知っていたのだろう――人生とは そういうものだと。
衝突も喜びも調和(ハーモニー)も不協和音もある。それが人生だ。避けて通れない。音楽も同じで、不協和音もハーモニーも解決(レゾリューション)もある。解決の素晴らしさを知るには、不協和音がなくては。不協和音がなかったらどうか? 和解の意味を知ることもない。
自分と音楽とのつながりを考える度、いつも同じ答えに行きつく。
普遍的な秩序だ。
夜空の星座が普遍的秩序を目で確認できる証拠ならば、音楽は普遍的秩序を耳で確認できる証拠と言える。
音楽を通じて、我々も星のように永遠の存在になれる。音楽は悩み多き世に調和しつつ、語りかける――孤独や不満をかき消しながら。音楽は心の奥にある普遍的真理、つまり感情や思考の底にある真理に気づかせてくれる手段なのだ。
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